【 聖夜 -holy night - 】・5
「さて…と、鋼の。待たせたね。」
ロイは机の上で手を組むと、エドワードの方を向いた。
「では、書類をお預かり致します。本日までお疲れ様でした。良い休暇を。」
そう言ってホークアイ中尉はロイに敬礼をし、退室の際にエドワードに微笑みかけて執務室を出て行った。
「…え?明日、休み?」
エドワードは部屋に入ってからそれほど読んでいない本を閉じて、ロイの側に行った。
「…ああ、君が帰ってきてくれると決まったんで、ここ数日残業三昧で仕事を終わらせたよ。」
「だからさ~、溜めなきゃいいだろがっ !! …うわっ」
机の側まで来ると、いきなり腕を引っ張られてバランスが崩れた。
「んむっ…っう…」
腰を引き寄せられ、唇を塞がれる。苦しくて唇が緩んだ瞬間を見逃さず、こじ開けるようにしてロイの舌が侵入してくる。
「…っんっ…んー…」
エドワードは片足をロイに乗り上げた格好で腰を固定され、身動きが取れない。ささやかな抵抗で掴んだ腕に爪を立てたが、厚地の軍服の布地では痛くもないだろう。
「…んぅ…んっ…」
抵抗らしい抵抗が出来ないエドワードから、段々と躰の力が抜けていく。
ロイはそれに気が付くと、エドワードを完全に膝の上を跨ぐ格好に持ち上げてしまい、背中や腰を緩やかに撫でる。そして双丘をゆっくりと揉みしだき、敏感な狭間を上下に撫でた。
途端にエドワードの躰がビクリと跳ね、仰け反った。
塞いだままの唇からは飲み込めない唾液が零れ、目元は朱に染まって潤み始めていた。
(…凄い色気だな…。)
ロイはそんなエドワードの表情を余すところ無く見つめる。
普段は口が悪く行動も雑で、およそそんな形容からはほど遠いエドワードだったが、ロイに教え込まれた躰は素直に反応を返してくる。
「…んんっ…んっ…ふぅっ…」
思い出したようにロイは、背中や双丘を彷徨っていた手をエドワードの前に滑らせてみる。
すでにエドワードのモノは硬く張りつめ始めていて、きつそうに前を持ち上げていた。軽く刺激してやっただけで更に硬さを増し、エドワードの口からは甘い吐息が漏れる。
ロイはゆっくりと唇を離すと、涙が溜まった目元に唇を滑らせ、耳元を舐め上げる。
「…会いたかったよ…エドワード…」
エドワードは耳元で囁かれた言葉でビクビクと大きく仰け反り、最後を迎えた。
「…大丈夫か、エドワード?」
まだ余韻でぼんやりとしていたエドワードだったが、恨みがましくロイを睨み付けた。
「…最っ悪 !! …し、下着気持ち悪ぃし…」
そう言うとエドワードは泣きべそ気味でそっぽを向いてしまった。まだ潤んだ眼で睨まれても全然怖くはない。
しかし、いかせてしまったのには反省していた。
「…すまん。久しぶりで加減が出来なかった。」
拗ねたままのエドワードを抱きしめ、ロイは正直に伝えた。
「…あ、会いたかったのは…大佐だけ…じゃ、ない…」
「…エドワード…」
エドワードの一言が嬉しい。ロイは求めていたのが自分だけではなかった事に満足した。
「…今日は私に付き合ってくれるかい?」
「…う…ん…」
歯切れが悪い返事に、ロイは器用に片眉をひそめて理由を問いただした。
「…と、いう訳なんだけど…どうしよう?」
一通り、ハボック達のパーティに誘われて返事をしてしまったこと、アルフォンスが手伝っていることなどを説明すると、目の前のロイが不機嫌になっているのが分かった。
「…大佐…?」
「…君は私と一緒にいるのと、ハボック達のどちらがいいのだね?」
どうやら妬いているらしい。エドワードはそんな大人げないロイの様子に吹き出してしまった。
「…エドワードっ」
「ご、ごめっ…悪い。…うん、俺は大佐といたいよ。」
エドワードは、自分との時間を捻出する為に何日も残業し、休みまで取ったロイの努力は格好悪いけど可愛いと思った。
「では、気分が変わらないうちに出かけようか。」
(動機が不純なんだけどさ…)
途端に上機嫌になったロイを見て、一層そう思ったエドワードだったが口に出しては言えない。
「…大佐~、気持ち悪ぃんだけど?」
先程放ったモノで下着が濡れていて気持ち悪かった。
「着替えは?」
「ある…かな?着替えてからでいい?」
「早くな。」
急かされて、エドワードは急いでソファーの陰で着替えた。
「そういえば、報告書 !! どうすんだよ?」
「む…。後でゆっくり読ませて貰うよ。」
エドワードは、ここに来た目的を危うく忘れるところだった。仕方ないと出していた報告書を鞄の中にしまった。
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